2022年12月19日のハイパー縁側は、「ティーパーティ・ムーブメント」を主宰する東谷修子さん、今村謙人さん、堀池幸一郎さんの3人をゲストにお迎えしました!
テーマは「マイ茶畑からはじまる グッドなサイクル」

当日も会場でほうじ茶を入れてくださり、お茶を楽しみながらお話が始まりました。

東谷さんは、京都の一番南にある南山城村ご出身。明治から続くお茶農家の4代目です。
東谷さんはお茶の世界にずっといたわけではなく、学校卒業後はハウスメーカーや工務店で働いてこられました。
子育てをしながら働く合間に、地元のイベントでおじとお茶の販売をしながらマーケティングを学ぶうちに、自分でも直接売れるのではと思ったそう。お茶も野菜のように産直販売が増えてきており、4-5年前に販売活動を本格的に始めました。

堀池さんとは、東谷さんが工務店に勤めているときに知り合い、東谷さんの思いを聞いて一緒に企画・ブランド立ち上げに加わりました。

今村さんには、堀池さんが2年前にティーパーティ・ムーブメントをプロジェクト化する際に相談し、販売ブースとお客さんが座れるブースを合わせると“茶室”になる屋台をつくり、プロモーションで活用しました。その後、屋台だけでなく長期的に関わったほうがおもしろい、と今村さんも加わりプロジェクトを開始しました。

そのプロジェクトが、今年度で2年目になる「ティーパーティ・ムーブメント」です。
耕作放棄地になっている茶畑を借り上げて、管理は地域の茶農家さんが行いながら、ユーザーは茶畑のオーナーになることができます。自分の茶畑からお茶が届いたり、茶摘みのイベントに参加したり、毎月1回の作業開放日に茶畑でピクニックをしたり、手入れ・草刈りを体験したり、工場見学をしたりできます!

“グッドなサイクル”

茶畑オーナー自体は、真新しいものではないといいます。お客さんはご自身で飲まれるお茶好きな方がほとんどだと考えていますが、他にも例えばお茶をノベルティとして配ったり、主婦の方がサイドビジネスで茶畑をもって小商いをしたり、飲食店が自社茶園で摘んだお茶を原材料に使ったりと、広がりをデザインメイクしたいと進めています。これを「グッドなサイクル」と表現しています!

高齢化も進み茶農家をやめてしまう人も多いので、このプロジェクトを通じて茶畑にしていくことは技術継承も含んでいると話します。

現状、放棄されていく茶畑に追いつかない状況なので、今後より大きくお茶を使ってくれる人たちを探していかないといけません。そこで企業向けの茶畑オーナー制度も検討しています。
使い方は単なる飲食だけではなく、茶畑自体を外に持っていってみたり、お茶を加工してシロップにしてみたり、色んなアウトプットがあります。企業さんとは、どんなものが合うのかその可能性を一緒に試して探っていけたらと考えています!

東谷さんは、問屋さんが入ってすごく高く取引されるお茶もありますが、流通量全体からみると少しだけ。スーパーで買えるようなほとんどのお茶はかなり安いと話します。
それはお茶農家でも同じ状況で、1人か2人が食べていけるぐらいの収入にはなるが、機械をメンテナンスしたり、次の継承者を育てるために人を雇うほどのお金にはならないという話を聞くそうです。そのためにお茶自体でも、それ以外でも体験などを組み合わせて価値づけしていく必要があると考えています。

ティーパーティ・ムーブメントでは2022年9月に「茶do部(さどうぶ)」を立ち上げました。お茶を渡すだけだとそこで縁が切れてしまうので、お茶を通してコミュニティをつくり活動を生み出して、新しい流れをつくることを狙っています。みんなによりお茶を知って楽しんでもらおうと、自分たちでパッケージして販売したり、趣味のヨガにお茶を合わせてみたりと、活動しています!

堀池さんは、茶do部はお茶を知るコミュニティであると同時に、今村さんが屋台を通じた小商いのプロで教えられるので、部活内でも小さなビジネスの教え合いや協力もできるといいなと考えています。

茶畑がある南山城村にもちろん思い入れはありますが、活動は都会型と地域型のハイブリッドにして、都会の人の手に届くものの見方が180度変わるようなことをしたい。違うエリアにももっと関わっていきたいとお話されました!

地域課題を解決しながら、これからどんな楽しいムーブメントが起きていくのか、楽しみです!

【東谷 修子】
合同会社 京都宇治茶 井戸乃井 代表 / ティーパーティ・ムーブメント 主宰 / 二級建築士事務所 代表 / 地域web情報発信『イマトド』 主宰
1970年京都・南山城村に生まれる。
建築学校を卒業後、ハウスメーカーにてインテリアコーディネーター、結婚後は地元工務店に勤め、主婦、3人の娘を育てる母、学校役員、地域イベント『青空+バルクラフト』主催と、何足もの草鞋を履き精力的に活動。その後も、工務店で培った企画広報業務を活かし、家業の京都宇治茶 茶農家の事業継承に向けて活動を始める。
現在52歳。茶農家4代目。田舎/地方の風土や人のポテンシャルを生かし、地域全体の抱える問題点を多角的に捉え、茶業界への新たな風を吹き込もうとチャレンジ。人ごと巻き込む特攻隊長の勢力はジャンルを超え、時代を越え、衰えることを知らない。
好きなお茶:二煎目に淹れる煎茶
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@根々庵
ティーパーティ・ムーブメント


【今村 謙人】
カモメ・ラボ 代表
屋台づくりからまちづくりまで幅広く活動しています。ティーパーティ・ムーブメントで使っている茶室屋台も製作しています。
好きなお茶:生ほうじ茶
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ハイパー縁側 Vol.252 屋台で生きる。


【堀池 幸一郎】
&DAYS DESIGN 代表
店舗づくりやツール製作、その他企画まで、「ひと」や「もの」、そして「まち」の関係性を生み出すためのデザインを行なっています。
好きなお茶:真夜中のほうじ茶ラテ
&DAYS DESIGN
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ハイパー縁側 Vol.271 今こそ、目に見えないもののデザインを。