2022年8月28日のハイパー縁側@新京極は、岩澤 圭佑さんと藤本 有貴子さん、冨桝 俊吾さんと玉山 真梨子さんをゲストにお迎えしました!テーマは、「パブリックをコーディネートする」
8月20日・21日に開催予定だった2回のハイパー縁側。雨で「新京極夏祭り」のイベント自体が中止となってしまい、28日に変更しての開催となりました。京都市建設局みどり推進室の岩澤さんと藤本さん、アパレルショップ店長の冨桝さんと玉山さん、それぞれで行う予定でしたが、本日は同時に4人にお越しいただき、特別トークセッションをお送りします!
岩澤さんと藤本さんは、みどり推進室に所属し、「公民連携公園利活用トライアル事業(おそとチャレンジ)」を推進中です。玉山さんは、新京極公園のすぐ近く、元映画館である広い建物を古着屋として店舗を構える「スリースター京都店」の店長を務めています。
公園の目の前で、同じく元映画館だった歴史ある建物で古着屋をされている「WEGO京都店」店長の冨桝さん。今回、2店舗が「青空古着市」に出店して下さり、色とりどりの古着が並び、大盛況でした!
そんなファッションに精通するお2人が、岩澤さん、藤本さんを全身コーディネート。
役所の方はスーツのイメージが強いので、あえてカジュアルにコーディネートしたと話します。トップスは、お揃いのグレーのスウェット。新京極公園キャップを被り、とてもカジュアルな装いもお似合いの岩澤さんと藤本さん。
「WEGO」は、古着屋という印象ですが、京都店においては古着が4割、新品のオリジナル衣料が6割を占めるそう。今回もスウェットは古着で、ボトムスはヴィンテージ感のある新品のパンツだと言います。組み合わせて楽しんでもらえるのが「WEGO」の良さだと冨桝さんは語ります。
「スリースター」の玉山さんは、全身古着でコーディネート。スカートにデニムを合わせるコーデは古着ではマストだと言います。全身で1万円以下でおさえながらも、秋らしさを感じることができるコーディネートです。
岩澤さん、藤本さんは、自分では選ばない洋服に袖を通して、「とても新鮮」と口を揃えます。仕事でも、スーツでは距離感を感じる方もいるかもしれないけれど、服装が変わると話しやすいと感じてもらえるかも、と盛り上がります。
コーディネートをする時のポイントは、まず、“お客様のニーズをきくこと”と冨桝さんと玉山さん。そして、家にあるアイテムとの組み合わせや、何通りもの着まわしを提案します。中高生の若いお客様も多いので、お求め易い価格の最新のトレンド小物を用意すると同時に、長く着続けられるもの、季節問わず着られるものを揃えます。
また、付加価値としてスタッフとのお喋りも楽しんでほしい、と冨桝さんは笑顔で話します。玉山さんも今回の藤本さんのコーデについて、普段使いしやすく、バラバラでも楽しめるように意識したそう。
“利用者の声を聴く”
同じように、公園をコーディネートする時に大切なのは、“使う人の意見をきく” “地域の声をきく”ことだ、と岩澤さん。まち中の公園である新京極公園には、新京極公園の活用の仕方、郊外の公園には、郊外の公園の活用の仕方があるのではないか、と考えています。
数年前から新京極公園に関わっている藤本さんは、2年前に公園の利活用プロジェクトが始動した時は、「行政が主体の、行政が行うイベント」だった、と振り返ります。人もあまり集まらず、盛り上がりに欠けていたと言います。
そこで、“果たして、行政だけですることが本当にいいことなのか”と、気づいたそう。翌年は企業が介入し、繋がりが生まれ、地域や商店街の方々と一緒に新京極公園の特性に合う形にみんなでコーディネートすることができた、と実感しています。地域と繋がることで、意見や声が集まりました。そして、今年はさらにパワーアップできたのでは、と話します。
3、4年前は、日々仕事をしている中で地域の方々と繋がる機会はなかったと、冨桝さんと玉山さんは言います。ここ数年でイベントが開催され、それに伴い地域の方々と関わる機会が増えたそう。この繋がりを大切にしながら、定期的にイベントを開催してはどうか、と富桝さんは考えています。
大阪のように、大きな商業施設を次々と建てることで集客するのもひとつの方法。しかし、京都ならではの歴史や景観を守りながら、このような地域に根付いたイベントを定期的に開催することで新鮮な気分になったり、人が集まり賑わいを生み出せるのではないか、と提案します。
玉山さんも今回のイベントを通じて、今までなかった古着屋さん同士の繋がりや、地域の方との繋がりを感じています。いつもと違う光景を見ることができたし、今後も続けていきたいと話します。
岩澤さんは、関わる人が増え、イベントが盛り上がることはとてもいいこと。しかし、イベント時に公園が綺麗で楽しい雰囲気になっていても、日常の中でいかに綺麗で使いやすい状態を保てるのか。普段の公園の管理が重要だと指摘します。マナーの部分や管理の仕方を、地域の若い方も含めて、みんなで考えていきたい。周りのみんなと愛着をもって公園を作り上げていきたい、と語ります。
藤本さんも、行政がルールを考えるのではなく、地域の方々とこの公園に合ったルールを考え、イベントがある時もない時も過ごしやすい公園にしたいと話します。そして、“オンリーワンの公園”を目指したいと意気込みます。
地域住民、行政、企業、そして、この地域で働く人。それぞれの立場で公園やまちを考え、そしてその想いを共有する貴重な機会となりました。着実に仲間を増やしながら、一歩一歩前に進む新京極公園。みんなで公園の変化や成長を楽しみながら、”オンリーワンの公園”をコーディネートしていきたいですね!
スリースター京都店 店長
奈良県出身。2019年ファイバーシーディーエム株式会社に入社。
スリースター京都
F.CDM inc.
京都市 建設局 みどり政策推進室 公園利活用企画係長
滋賀県出身。
2009年に京都市役所入庁(土木職)。
西京極陸上競技場や竹林公園子どもの広場のリニューアル工事を担当。
その他、道路、河川等の維持管理や災害対応も経験。
おそとチャレンジを出発点に、地域主体の公園運営を多様な主体が支える仕組みづくりを構想中。
2022年から現職。
京都市 建設局 みどり政策推進室
新京極夏祭り(おそとチャレンジ:公民連携 公園利活用トライアル事業)
京都市 建設局 みどり政策推進室
京都市出身。
2015年に京都市役所入庁。
区役所等を経験後、2020年から現職。
配属年度から新京極公園の利活用に取り組む。
宝が池公園や船岡山公園においても多様な主体を巻き込みながら、公園を拠点としたまちづくりを展開。
京都市 建設局 みどり政策推進室
新京極夏祭り(おそとチャレンジ:公民連携 公園利活用トライアル事業)