2021年10月29日のハイパー縁側@新京極は、光本年男さんをゲストにお迎えしました!
テーマは、「企業の社会貢献、その先へ挑む。」

自己紹介をお願いすると、「誕生日は金正日と一緒です。」と爽やかな笑顔で教えて下さった光本さん。
現在は、JT北関西支社の副支社長を務められています。

東京勤務などを経て、京都に来て13年が経つ光本さん。勢い余って京都にも家を買ってしまい、このまま京都に住み続けるだろうと切り出します。

京都の方は、表面だけで本音を言わない風潮もあり、コミュニケーションが少し難しいまちと言われますが、その一線を超えたら楽しいまちだと光本さんは言います。
また、このまちで仲間もたくさん増え、楽しいひとときが続いているそうです。

2007年に京都に来られた時は、広報の仕事をされていました。京都市のタバコに関する条例制定が進む中で、喫煙所の整備にも徐々に取り組まれてきました。

京都のある場所では、“タバコの絨毯”とも言われるほど、タバコのポイ捨てが横行していました。
はじめに、西木屋町の喫煙所の整備に着手し、この新京極公園は2カ所目になります。

喫煙所ができる前はタバコの吸い殻が散在していましたが、整備後は95%吸い殻入れに収まり、街や公園が格段に綺麗になってとても画期的だった、と光本さんは話します。

話題は、JTが進めている『Rethinkプロジェクト』の話へ。
このプロジェクトは、JTの社会貢献活動全般にあたる活動で、清掃活動や災害時の復旧支援、地域のデザイナー育成など多岐にわたります。

既成概念を取っ払い目線を変えて発想する事で共存できる社会を目指し、地域の方々とも新しい仕組みを作ったり、また社会の要請に基づいて考えたりできたら、と光本さんは話します。

京都では『Rethinkプロジェクト』が始まる前から、発想を変えて様々な活動がスタートしているそう。
「ちょっと言い過ぎかもしれないけれど、私がRethink(リシンク)。」と話される光本さん。

例えば、京都市の屋根を借りて太陽光パネルをのせ、それをさらに環境教育につなげる活動や、京都市京北町にある廃校を利用してテレワークオフィスにしたり、木工作業ができるスペースを作ったりと、他の地域では取り組めてないような事を京都ではすでに進めています。

今日も、その京北のまちから駆けつけた光本さん。
京都市や京都大学など多種多様な企業がタッグを組み、中山間地域の持続可能性を探るプロジェクトです。

実は超高齢化や人口減少など、都市部と山間部は同じような問題を抱えていますが、田舎の方が加速度的であると光本さんは指摘します。
都市部と山間部がクロシングすることで、何かが生まれる、そんな場づくりをしていきたいと考えています。

このようなプロジェクトは、行政・民間・地域の皆様などの様々な想いを受けて作り上げていくため、プロジェクトの推進も大変です。

“決めた事は、きちっとやり遂げる”

そんな状況で光本さんが大事にしている事は、“決めた事は、きちっとやり遂げる”。周りが見えなくなってでもやり続ける、と笑顔で語られます。間違ったり手戻りもあるかもしれないけれど、先頭を走ってみんなで一緒に前に進んでいこうぜ!と言う雰囲気作りを意識されているそうです。

京都の街に赴任された頃は、コンパクトシティ京都ならではの特徴で、すぐに情報が廻り素性もバレバレだったそうです。「やっかいだな」と感じていた光本さん。
しかし、当初は「変な奴がウロウロしている」という噂も、「悪い奴ちゃうみたいやし、話聞いたって」に変わっていきました。

地域に飛び込んでいく時は、「嘘をつかない」「相手の気持ちになって考える」以外は自然体でいることが大事、と光本さんは言います。
自分のガードを下げて飛び込むことで、相手により早く理解を得られるそう。

京都は「紹介の社会」とよく言われますが、紹介してもらえた段階で物事は9割決まっていて、話が一気に進んでいくと言います。
そして、その恩を受けて光本さん側のネットワークも紹介する、といった持ちつ持たれつのご縁が循環しています。

話の途中途中で、「全然タバコと関係ないわ。」と笑顔の光本さん。
特定の分野や考えに縛られることなく、培われてきたネットワークを存分に生かして常に先頭を走り続けています!

現在、稼働中の京北のまちでのプロジェクトで、街と中山間地域の「ヒトとモノの循環」を生み出す仕組みを作っていきたい、その為にまずは中山間地域に面白い「遊び場」を作り、楽しんでもらえる場を整備します!と力強く語って頂きました!

【光本 年男】
日本たばこ産業株式会社 北関西支社 副支社長
1966年、兵庫県生まれ。
1984年、JTの前身である日本専売公社に入社。たばこ自動販売機施策・たばこ流通の再構築、などに携わる。
2007年より、京都支店 社会環境推進担当。たばこのポイ捨て問題を通じ、京都のまちの環境美化に取り組む。
その後、奈良支店長、姫路支店長を歴任、2018年より現職。
社外では一般社団法人びっくりエコ発電所・一般社団法人びっくりエコ研究所・京都超SDGsコンソーシアムの事務局長をしており、産官学で環境問題に取り組む。
ひとのときを、想う。JT
一般社団法人びっくりエコ発電所
京都超SDGsコンソーシアム