2021年11月6日のハイパー縁側@新京極は、中之町町内会会長の中川富雄さんをゲストにお迎えしました!
テーマは、「地域コミュニティの整備」。

この日、新京極公園は昔あそびマルシェや折り紙教室、吉本興業の芸人さんによる農作物の販売など、様々なイベントで賑わいました!

「お祭り男やねん。」と楽しそうな笑顔の中川会長。
中川会長は、生まれも育ちも中之町。高校卒業後、京料理店で働く為に中之町を離れますが、40歳の時に戻って来られ、テナント業を始められました。その頃、町内会の副会長を頼まれて引き受けた後、会長を任されました。

中之町は新京極公園を含む一体の広いエリアですが、中川さんは12年間も会長を続けておられます。
広い町内会なので、端から端まで1人で見るのは絶対無理、と中川会長は言います。

12組ほどに組分けし、各組の代表がそれぞれの様子を報告し、全員で協力しながら町内会の運営をされているそうです。
月に一度、役員会という名の雑談会をしたり、夏には地蔵盆、冬にはお餅つき大会も開催されています。

公園は、やはり人が集まるところであるべきだと中川会長は話します。
今回のイベントでは公園の入り口にあった喫煙所を公園奥の駐輪場内に移動させて行いました。
すると、公園へ入るときにタバコの煙や匂いもしないし、公園の様子がよく見えて入りやすい、との声が聞こえてきたそうです。

イベントの内容も新京極の地域の歴史や文化を身近に感じることができるものや、様々な世代が交流できるものを考えて実施されました。
「この公園の使い方が少しずつ分かってきた」と中川会長は話します。

中川会長が用意して下さったスライドの写真は、2~3年前の新京極公園の様子。
ゴミ箱が設置されていたのですがゴミ箱はゴミで溢れ、さらに家庭ゴミのようなものも捨てられ、ゴミがゴミを呼ぶ状態だったそうです。

平日は京都市が清掃を請け負っていましたが、人々が多く行き交う週末は清掃業務も休みで、ゴミが特に多かったと中川会長は言います。
「週末、人がたくさん来る公園がゴミで溢れるのは嫌だ!」という想いから、地域の有志を募り自主的に掃除を始めました。

“まず、自分たちが動く”

行政に対して、「あれやってほしい」「これやってほしい」とうったえるのではなく、まず“地域である自分たちが動くことが大事”と中川会長は話します。自ら動くことで、京都市の事業になっていく事もありますし、クラウドファンディングや民間企業から資金を集めて公園を綺麗にしていく事もできると考えています。

今後、駐輪場をもっと使いやすく整備したり、公園の中心に人工芝を敷いてみんながピクニックをして憩えるような場にしていきたい、とアイデアを聞かせて頂きました。

「まちが綺麗なのが1番」と中川会長は言います。まちに人がたくさん集まる方が、まちは綺麗に保てると考えています。
人の目が多い繁華街の中心に位置する公園だからこそ、綺麗な状態を維持していれば、より多くの人が綺麗に保ちたいという気持ちになると言います。

昔から、賑やかな場所や人が集まるところが大好きだと笑顔で話す中川会長。
豪快な笑い声と優しい笑顔が印象的でした!
店舗が多いのでお店を運営されている方々で組織を作ったりと、自治会の在り方も変化していっても良いと話します。
フレキシブルな考えと行動力でこのまちを綺麗に保ち、自ら動いてたくさんの人々を巻き込んでいくパワーを感じます。

「新京極公園を中心に、様々な事にどんどんトライして、楽しいまちをつくっていきましょう!」と力強く締め括って頂きました!

【中川 富雄】
中之町町内会 会長
京都市出身。
高校を卒業してから京料理店で修行をした後、中之町で地域コミュニティのお手伝いをしています。