10月27日のハイパー縁側は、井上佳英さんをゲストにお迎えしました!
テーマは「凹凸つくって50年、あなたの知らない版屋の世界。」

井上さんは、株式会社和光という活版印刷の会社をされています。版屋さんは、印刷屋さんとは違います。自分たちは印刷はせず、印刷業者さんからこんな版をつくってほしいとオーダーを受けて形にするお仕事です。

井上さんの会社は、父親である先代が57年ほど前に創業。父親の職場には小さい頃からついていって見る機会は多かったそう。

ハイパー縁側にも、表札プレートとして販売している真鍮版を持ってきてくださいました!これは3mmの厚みのものを溶かしていってつくるそう。

版は一点一点のオーダーメイドでつくる世界。材質は真鍮、銅、SUSを使っていて、デザインはどんなものでもできるそうです。金属の凸凹版をつくる会社は、かつては多くあったそうですが、今では全国で見ても20社ないぐらい希少なのだそうです。

版は中々私達にとって馴染みがないですが、世の中に多くある版で作られたものでいうと、様々な商品に貼られているシール・ラベル。実はよく目にしているものです。

世の中に自分たちの版が商品化されて出ていますが、製版業界は50年以上やってきてもまだまだ知られていないと話します。

“版屋のこだわり”

お客さんには、日常的になりすぎてなかなか版に興味をもってもらえず、納期や予算、クオリティに目を向けられがちだそうです。ですが活版づくりの人は紙にもこだわり、印刷の仕方も、版にも真剣に向き合っています。厳しい反面それだけ版もきっちりとみて、こだわってもらえると嬉しいそうです。

以前ハイパー縁側に登壇された小西さん(ハイパー縁側Vol.149)も、版屋さんは縁の下の力持ち。僕らが仕事できているのは和光さんのおかげだと話します。

活版印刷は、凹みが特徴であるとして人気になってきているそう。デジタル印刷では浮き上がるようなものはできても、凹ませる印刷はまだできないのだそうです。その点では活版印刷の価値もまだまだ捨てたもんじゃないと話します。

ハイパー縁側でも活版印刷機を実際に使って、ステッカーに印刷してみました!持ってきていただいた機械は、50年前の国産の手動活版印刷機。手キン、テフートと呼ばれているそうです。

これまでコロナ禍での制限もありましたが、今後はまだ出会えていない方に会いに行って楽しい話をして、イベントに参加してもっといろんな人と出会って、活版印刷や版屋のことを全国各地で一人でも多くの人に伝えていきたいと最後にお話されました。行きたくて仕方がないそうです!

表に出てくるシールやラベル、プレートづくりの裏側で、こんなこだわりをもって作られている版への興味が深まりました!

【井上 佳英】
株式会社和光 代表取締役
大阪市出身
工業高校建築家卒業後デザイン学校に一年通いその後バーテンダーとして社会人デビュー。
ある時、母親の言葉をきっかけに父親の経営する和光に入社。
製造現場を経験し、3年間他社で修行を積み会社に戻り営業活動に専念、10年前に代表になり現在も一線で日々奮闘中!

株式会社和光