2021年9月21日のハイパー縁側は、吉田龍司さんをゲストにお迎えしました!
テーマは「仕事の極意〜愛される人間力〜」

「この日の為に、中津のカリスマ美容師さんにカットしてもらってきました!」という吉田さん。
とてもさっぱりとした出で立ちで登場されました!

吉田さんは、10年ほど設計事務所で働かれた後、同大学の仲間と2人で、デザイン会社を立ち上げました。
主に、店舗設計や空間デザインをされる吉田さんと、プロダクトデザイン担当、グラフィックデザイン担当のメンバーを含め、現在は3人で運営されています。

早速、テーマでもある“仕事の極意”について語って頂きました。
吉田さんが考える仕事の極意は、2つあります。

まず、1番意識していることは、“当たり前のことを当たり前にする”。
例えば、挨拶をすることや、時間を守ること、困っている人を助けること、など。
人によって当たり前の定義は違うけれど、自分の中の“当たり前”をまず大事にしようと考えています。

そんな吉田さん、会社を立ち上げた当初は思うように仕事がなかったそう。
ただ、ひとつの仕事を、丁寧にきっちりすることで、次の仕事に繋がり、さらにまた次の仕事に繋がってきたと言います。

吉田さんの仕事は、本来ならデザインをして完工・引き渡しを終えれば完了となります。
しかし、吉田さんは引き渡し後の雨漏りや壁が剥がれた等のトラブルにも、迅速に対応されてきました。

困っている人の為に働くという事が、吉田さんの“当たり前”だという考えからです。そうすることで、自然と評判は高まり仕事も舞い込んで来るようになりました。
この“当たり前のことを当たり前にする”という行動を続けてきたから、今までやってこられたと語ります。

もう1つの極意は、仕事を楽しむことだそうです。
10年間、設計事務所で働いていた頃は、拘束時間も長く、泥臭い仕事も多い過酷な状態でした。

しかし、自分を鼓舞する為に“仕事が楽しい” “自分は面白いことやってるんだ”と無理に肯定していた、と言います。
そのような経験を経て、今が1番楽しいと心から感じていて、楽しいから頑張れていると話します。

“51:49”

義理の妹さんが働かれているデザイン事務所の名前が、『51% 五割一分』といいます。かつて、ある有名な陶芸家が「美しいか美しくないかは、51対49みたいな些細なこと」と、デザイン事務所の代表にお話しをされました。そして、その些細な1%に魂を込めて、願いを託したいという気持ちから、デザイン事務所の社名を『51% 五割一分』にされたということです。

それを聞いた吉田さんは、“49%しんどくても51%楽しいなら、それはもう楽しい!”ということに気づいたそうです。
それまでは、100%楽しくしようとしていたけれど、1%どちらに転ぶかで楽しいと思える、と考えると気持ちが楽になったと言います。

「僕、人間力の塊です。」と冗談交じりに、笑顔で話される吉田さん。
吉田さんが、どうやってみんなに愛される人間になってきたのを紐解くには、幼少期の環境が大きく影響しています。

お姉さんが2人、末っ子の長男という兄弟構成で、お姉ちゃん達がどこまでやったら怒られるか、を日常的に観察していました。

さらに、中学生時代は周りに悪い子達が多い環境でもあったため、「この悪さは怒られる。この悪さなら許される。」といった事も目の当たりにしてきました。
その中で、人の気持ちを察知したり、踏み込むラインを判断できる能力を身につけてきたと言います。

“利他でありたい”

人の気持ちが分かると言う吉田さん、“利他的でありたい”とも話します。利他的な人は、世界観が広く相手あっての自己のため、仕事に思いやりがあると言います。「お客さんの思いやビジョンを咀嚼して表現する、相手の色と自分の色を混ぜ合わせて、1番綺麗な色をだすのが、自分の仕事と思っています!」と、利己的なアーティストではなく、利他的なデザイナーを徹底して目指したいと考えています。

実は、ハイパー縁側が行われた日は、吉田さんの41歳のお誕生日でした!突然、大親友の廣瀬大輔さんからのサプライズバースデーケーキが登場!

「4」と「1」のロウソクを用意したはずが、4のロウソクが行方不明に…。
「1」のロウソクのみがケーキの上に飾られました(笑)

41歳になり、自分の力や立ち位置・自分がどう生きたいか、もうっすら分かってきた吉田さん。
世の中には、当たり前のことを当たり前にしなくても、魅力があってみんなに好かれていたり、また、良いデザインをする人も山ほどいると言います。

その人たちに対する憧れもあるけれど、自分にはその力はない、だから自分の強みは何かを考えざるを得なくなり、自分の強みを磨き成長していきたいと考えています。

最後に、41歳を迎えた吉田さんの抱負を教えて頂きました!
「会社に1人入れたいのと、仕事もプライベートも楽しむ!」と、シンプルかつ明快にお応え頂きました!

終始、吉田さんの印象的な声と笑いが響き渡る中、来月登壇予定のゲストと日程を間違えた来場者が来られたり、サプライズケーキ登場や熱い質疑応答もある、盛りだくさんのハイパー縁側となりました!

【吉田 龍司】
株式会社スライムデザイン 代表取締役 / インテリアデザイナー
1980年大阪市生まれ。滋賀県立大学卒業。
卒業後、大阪のデザイン事務所に10年間勤務。2013年に退職し、「slyme design」を立ち上げる。
飲食店をメインに、路面店から商業施設内のテナント、宿泊施設、オフィス、美容院、住宅リノベーション等、さまざまな空間、インテリアデザインに従事。
会社としては自社で「DOOGOO」という道具ブランドを立ち上げ精力的に商品開発を行う。
slyme design Inc.
Instagram:slyme design
DOOGOO
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