2023年11月11日のハイパー縁側@夢キタ万博は、橋本勇希さんをゲストにお迎えしました!
テーマは 「ドローンレースの世界一を経て、DRLへの参戦を目指す」
高校生に夢を語って頂くハイパー縁側@夢キタ万博。2人目のゲストは、身長180㎝を超え、堂々とした風貌の橋本さん。「去年まで中学生でした」と話す姿も、どこか威厳が漂いますが、ルネサンス高校に通う歴とした高校1年生です。
小学生の頃はサッカーチームに入っていて、中学でも続けたい気持ちがあったと言います。しかし、入学した中学校にはサッカー部がなく、珍しいドローン部がありました。友達と「ジャンケンで負けたヤツ、ドローン部の見学いってみよーぜ」というノリになり、ジャンケンで負けた橋本さんが、体験入部する事に。
サッカーやSPSゲームなど、競技性のあるものが好きだった橋本さんは、体験してみると、ドローンにどハマり。また、ドローンは自分で組み立て作業をしますが、幼い頃からレゴブロックも好きだったので、「好きな事が、全部混ざっている!」と、感じたそう。そこから、ドローンの練習に明け暮れる日々がスタート。「ジャンケンで負けてなかったら、ドローンに関わってなかったかも」と、笑います。
ドローンの競技は、決められたコースを、日本では3人、海外では4人で、タイムを競うスタイル。ルールはありますが、モーターやプロペラ、フレームなどを、自分好みに変えたり、レースの日の天候などに合わせて、いじる事もできる、と言います。
始めた頃から、海外で勝負したいという願望が強かった橋本さん。中学生の時に出た大会で、『DCL(ドローンチャンピオンズリーグ)』にも出場しているプロチーム『ライデン』の社長に出会います。「日本だけに収まりたくない」と、考えていたので、自分から願い出て、所属する事になりました。
4月から10月がドローンレースのシーズンで、国内の様々な場所で、毎月レースが行われます。橋本さんは、国内のレースに加え、数ヶ月に1回開かれる海外のレースにも参加。1ヶ月前は韓国の大会に出場し、今後はシンガポール、アメリカ、台湾の大会にも出場予定なんだとか。
中学生の頃の生活を振り返ると、放課後の部活時間に練習をし、帰宅後は自宅で練習。休日は、練習場へ行き、開店から閉店まで、練習三昧だった、と言います。「さらに練習時間を増やしたい」「色々なレースに出たい」と、考えていた橋本さんは、たまたまルネサンス高校の事を知ります。
通信制なら、出席日数を気にせずに、好きな事に時間を使える、と入学を決意。平日に練習場に通う事もできるし、時間を見つけて勉強にも取り組める。今の時間の使い方が、自分には合っている、と満足気に話します。
そんな橋本さんは、2023年日本一になり、10月に行われた世界大会で2位に輝きました。1位との差は0.1秒ほどの僅差。優勝した選手は、橋本さんが競技を始めた頃からリスペクトしていた選手でした。今後は、リスペクトしながらも“ライバル”として、戦っていきたい、と意気込みます。
中学生の時から、世界を目標にしていましたが、最近になってやっと、“世界が見え始めた”と、語ります。
“レース自体を心から楽しむ”
橋本さんの長所は、“メンタルの強さ”と、自身を分析します。予選は2レースあり、初回でクラッシュしてしまいタイムが残らなくても、ネガティブになる事なく「もう1回あるしいっか」と、切り替えができる、と言います。また、レース自体を心から楽しむ橋本さんは、勝負の事を忘れて楽しくなり、アドレナリンが出過ぎてクラッシュする事もある、と笑います。周りの方が言うには、レース中ずっと笑顔なんだそう。
一方、練習は基本的に自分と向き合いながら黙々と取り組みます。自分で作るコースを毎回変え、工夫しながら苦手克服を目指します。続けていると、攻略方法がどんどんイメージできるように。
自分のやり方で、人一倍努力し、練習を重ねる事で、世界のトップ選手との差が埋まってきた実感があり、「今まで積み重ねてきた事が、間違ってなかった」と、力強く語ります。
今後は、日本代表としてW杯に出場し、世界一になる事が目標。また、ドローンレース界のレジェンドが集まる、アメリカの大きな大会『DRL(ドローンレーシングリーグ)』に飛び込んで勝ちたい、と考えています。
日本では、競技人口は少なくマイナースポーツですが、海外では大きな大会が行われ、観客もたくさん集まるのだそう。すると、会場全体が盛り上がり、とても楽しい、と言います。これから、オリンピック競技になる事にも期待しています。
明確な目標を掲げ、クリアするために自分は何をするべきなのか。自分と向き合い続け、努力を惜しまず、世界を見据える橋本さん。これからも笑顔でレースを楽しみながら、目標を達成できるよう突き進んでほしいですね!
【橋本 勇希(Hashimoto Yuki)】
ルネサンス大阪高等学校 / RAIDEN RACING
中学一年の時、ドローン部に体験へ行ったことをきっかけに、ドローンレースにハマる。
今では日本で一位、世界で二位の成績を残し、世界一位を目指して日々練習を続ける。
日本だけではなく、アメリカ、ヨーロッパなどより高いレベルを目指して世界へ挑戦中。