2023年4月27日のハイパー縁側@中津は、なたりー(田中りえ)さんをゲストにお迎えしました!
テーマは 「人生一度、なんでも楽しもう」

本名の「たなか りえ」を略して「たなりー」。ところが、「たなりー」を文字で見た時に「なたりー」と間違われ、そのまま「なたりー」と呼ばれるようになって20年。と、軽やかなトークでニックネームの由来を説明して下さった、なたりーさん。

大阪市の長居ご出身で、生まれも育ちも大阪。中津歴は2年でまだまだ「ひよっこ」と話しますが、すでに中津の情報誌『The HEN 中津』にも紹介されています。中津に来たのは、「中津が、私を呼んでくれていたから」と、断言。中津に来て以来、中津にいる面白い人に色々と教えてもらっていて、ずっとドキドキしている。「恋をしているみたい」と、笑顔で語ります。

そんな中津に夢中のなたりーさんは、美容学校で“エステティック”に出会い、エステシシャンを20年続けてきました。また、美容学校の先生やバンドを組んで歌ったり、イベント企画・司会業・居酒屋さんなど、幅広く活動中。「何屋さんか分かりません」と、笑います。

なたりーさんが中津に来ることになったきっかけは、2年前。平野区で開業予定だったエステサロンが、入居5日前に急遽ダメになってしまいます。そのタイミングで、知人が『人空間』という飲食店をオープンするので、中津を訪れる約束をしていました。「開業予定だったサロンが、ダメになってしまって…」と、身に起きたことを報告します。

その時、『人空間』のお店や中津のまちの雰囲気に“ときめき”を覚えたなたりーさん。2階のスペースが素敵だったので、店主に「ここでやらせて下さい!」と直談判し、間借りでエステサロンをオープンしました。

3ヶ月間の期間限定の間借り中、「エステサロンだけではもったいない、1階でシェアキッチン、2階でサロンができたらな」「商店街でできたら面白そう」と、妄想しながら物件を探していました。ご縁があり、商店街にあるちょうどいい大きさの物件を譲ってもらうことができました。

早速、“何にでも適している所・適当(いい塩梅)な所”という想いを込めた『tekitoco』をオープン。その際、クラウドファンディングにも挑戦。リターンは、エステチケット・1階の飲食店スペース出店券・イベントの司会など様々。実際に、リターンとして結婚式での司会も提供したそう。

『tekitoco』のロゴデザインを担当したのは、デザイナーの妹さん。最初は悪戦苦闘しながら自分で頑張っていましたが、妹さんが手を差し伸べると、「白黒でシュッとしてて、家っぽいの。やっぱり、ピンクと水色入れて!」と、妹さんに丸投げ。気づけば、妹さんは中津に通うようになり、どっぷり中津のまちにハマり中。なたりーさんより詳しいのだとか。

「このまちには、人を惹きつける、“魔法”があるのかな?」と、笑います。近い距離感だけど、ちゃんと遠い。「親しき仲にも礼儀あり」という言葉がぴったり、と中津の魅力を語ります。

様々な活動をするなたりーさんの1週間を教えてもらうと、月曜日は、『tekitoco』でカフェ営業。夜は打ち合わせ。火曜日は、堀江でのイベントにエステシシャンとして出店。水曜日は、1ヶ月ぶりの休日でしたが、夜にはバンド練習。近々、なたりーさん達が主催のライブを予定しているそう。

そして、今日は美容学校で先生をした後にサロンでエステシシャンとして働き、ハイパー縁側に登壇。「止まったら死ぬ人種」とよく言われると、笑います。毎日、色々なことをしているのでスケジュールが分からなくなるなたりーさん。毎晩、「明日、私は何するんだっけ?」と、手書きの手帳を確認することが日課です。

“何でも楽しもう”

“何でも楽しもう”が、なたりーさんの人生のテーマ。振り返ると休みはほぼないけれど、“好きな事しかしていないから、毎日が休み”と感じています。仕事という概念はなく、「ただ、好きなことして生きている、生かされています!」と、豪快に笑います。さらに、「人に恵まれていて、人と食に困ったことは、1度もないです」と言い切るなたりーさん。自分単体では何もできない、周りにいる人のおかげ、と語ります。

“未来は良くなる事しかない”という概念で、フィーリングで良いと思う事を今していれば、未来は勝手についてくると考えています。ふわっとした未来像はあるけれど、計画するのが苦手なので、「良さそう」「面白そう」と直感で動きます。また、中津に来て「右脳に振り切ったらいける」と気づき、「振り切り始めた」と話します。

というのも、『tekitoco』をオープンするまではイベント会社に勤務で、事務作業も得意だと思っていました。しかし、中津に来て好きな事に邁進しているうちに、事務作業が「嫌い」という事に気づいたなたりーさん。「嫌い」を認めたら、楽になったと言います。やりたくない事務作業を放置していると、協力者(妹さん)が現れ、助けてくれています。

みんな好き・嫌いがある。それぞれ得意・不得意がある。嫌いなことをするから、パフォーマンスが悪い。なたりーさんの夢は、「全員が得意な事だけをしていたら、成り立つ会社」を作ること。

この発想は、「ひきこもりも才能」という言葉を教えてもらったからと言います。日本ではひきこもりは問題と考えますが、「1人でいる事ができる」と捉えます。そこで、なたりーさんは「全部、才能なんや!」と悟りました。働く人がハッピーなら、会社もハッピー。そうすると、お客さんもみんなハッピー、と考えています。

『tekitoco』が、まさにそのような場になりつつあるそう。「これ得意やし、やってみたい。でも、やり方が分からない」という人が、自然と集まってきていると言います。なたりーさんは、「やってみたら!」と背中を押します。「やってみたら、できた!できたから得意、好き!」と自信がつき、活動や人の繋がりが広がっていきます。そういう人々を見ていたら、「ワクワクする」と笑顔で語ります。

「コミュニティがうまくいくときは、“得意”のもちよりができている」と、福田さんも話します。ただ、それは何かを始めないと出てこないので、始めることが大前提。今後、中津で『得意技人物図鑑』を作ったら、面白い!と盛り上がりました。

今後は、経営の方にも力を入れていきたいと考えるなたりーさん。明日から、サロンにスタッフを雇うことを決断しました。「そうそう、明日はそういう予定」と、夜に手帳を開ける前に明日の予定を思い出したなたりーさんでした。

『tekitoco』に集まる人たちのジャンルも活動内容もバラバラ。なたりーさんの人間性や度量の大きさを感じます。「何でも楽しんでやってるし、これからも楽しみます!」と、まっすぐ語るなたりーさんに勇気づけられ、刺激を受ける人はますます増えていきそうです!

【なたりー(田中 りえ)】
tekitoco オーナー
“何にでも適しているところ”として、飲食店や、ワークショップ、サロンレンタルなど多岐にわたった使い方が出来るシェアスペースを運営。
週末はマルシェや、音楽、アートイベントも開催し、たくさんの方で賑わっている。
自身もエステティシャンや、イベントMC、シンガーなど多方面で活躍している。
“人生一度、なんでも楽しむ”をモットーに生きている自由人。
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