2022年11月15日のハイパー縁側@中津は、今福 彩夏さんをゲストにお迎えしました!
テーマは「Your Life,To The World〜跳び出すことで見えた世界〜 」

2020年8月2020年11月ぶり、3回目のご登壇となる今福さん。奈良県生駒市在住ですが、「気がつけば、中津のまちにのめり込んで、この辺りをウロウロしています」と笑います。現在は、『ラフアウト中津』のコワーキングメンバーになり、『ai move』の代表として映像制作をメインに活動しています。その他にも大阪産業局が運営する『MEBIC』で、人と人とを繋げるコーディネーターとして活動したり、通信で大学へ通い、勉学にも励んでいます。

そんな今福さん、先日までの数ヶ月間はピアニストのヨーロッパツアー帯同カメラマンとして、ヨーロッパ各地を周っていました。「英語がとても苦手で、日本から出る気は全くなかった」と考えていた高専時代。英語の授業も追試になるほどで、白衣を着て化学の勉強をしていました。
卒業後、北九州から大阪に上京して大手ガス会社に就職しましたが、その頃も海外には興味はありませんでした。働き始めて2年が経とうとした22才の時、働き方に違和感を感じて退職を決意します。

そして、幼い頃の夢だったプロカメラマンとして働くことに挑戦しますが、仕事もなく病みそうだったと振り返ります。何となくテレビを見ていると、スカイダイビングの映像が目に入ります。
そこで、突然「飛んでみよう!」と思い立った今福さん。しかも、せっかく飛ぶなら海外で!と考え、23才で初海外の旅へ。スカイダイビングをするために、オーストラリアへ飛びました。

「飛んだら人生変わるかな、と思っていましたが、簡単には変わりませんでした」と、笑います。ただ、見たこともない景色を見て、知らない世界を実感することができたそう。ここから、海外に興味をもち始め、「あわよくば海外で仕事ができたら」と、考えるようになります。
オーストラリアから帰国後、「自分から発信しないと!」と感じ、バレエ教室への飛び込み営業にチャレンジ。と思いきや飛び込めず、電話営業をしたそう。当初は断られると思っていたのですが、「後日ならいいよ」と良い返事がもらえました。

時が経ち、飛び込み電話営業から2年後。「ピアニストとコラボレーションの公演があるので、また来て下さい」と、バレエ教室から連絡が入ります。そのピアニストの中村天平氏のSNSを見ていると、「ヨーロッパツアーのカメラマンを探しています」という投稿を発見。悩んだ今福さんですが「今、手を挙げないと後悔する!」と、思い切って応募のメッセージを送ります。

「動いてみて、ダメだったらしょうがない」との思いで応募すると、今福さんのHPの自己紹介文や、オンラインの面接で話した感じに好感をもたれ、見事に選ばれます。そして、2019年に1ヶ月半、2022年に3ヶ月間のヨーロッパツアーに参加することに。

現地でピアニストの中村さんや、メンバーと初めての顔合わせ。中村さんと今福さんに加えて、ゲストシンガーやタップダンサーが出たり入ったりして、ヨーロッパ47カ国、ホールや路上でも演奏するツアー。常時、3〜5人のメンバー構成で、キャラバンと車で周ります。今福さんはピアニストの演奏中だけでなく、移動や観光している様子など、ドキュメンタリー映像をほぼ丸1日撮り続けました。

プライベート空間がないこと、水と電気がとても貴重なので、節約しないといけないこと、トイレはあるけれどシャワーはないので、3日間浴びれないことも。「楽しいは楽しいけど、大変は大変」と、過酷なツアーを振り返ります。

「もう帰りたい・・・」と、後ろ向きになったこともあったそう。そんな時は、自分の思っていることを書き出したり、今できている経験自体に感謝をし直し、乗り切りました。帰ってきてからは、電気や水が当たり前にある生活のありがたみを、ひしひしと感じることができた、と話します。

2019年5カ国を周った後、コロナウイルスの蔓延でツアーが一旦中止。2022年に再開されますが、まだコロナ禍ということや、東ヨーロッパで治安が不安定な場所もあったので、不安もあったと言います。
しかし、実際に行ってみると、不安は解消されました。国境を超える時にワクチンのチェックもなく、マスク無しも当たり前だったそう。また、イベントや飲食店も通常通り。今年は、21カ国周り、合計で26カ国を周ることができました。

“地球って、すごい”

26カ国周った中で、今福さんがまた行きたいと思った国は、アイルランド。まちも可愛く素敵だったのですが、何と言っても自然が美しく、「地球ってすごいな」という感覚になったそう。教会やお城も立派で素晴らしい。しかし、人が作っていない自然の景色はそれを超えてくると、今福さんは感じています。

アゼルバイジャンで油田を見たときも「これが油田か!」と感激。今まで滞在したヨーロッパとは、空気感が全く違って面白かった、と話します。
ポーランドでは、ウクライナからの避難民との交流も。また、現地の方の家に宿泊させてもらうこともありました。どの国でも日本人がいて、色々な活動をしていたり、様々な生き方をしているのを目の当たりにできたのは、とてもいい経験だったと振り返ります。

帰国後は、農作業をするおじいちゃんおばあちゃんの姿や田園風景、美味しい食事、丁寧で仕事熱心な日本人の性格など、改めて日本の良さを感じたと話します。

周っている間は親日の国も多く、日本人は基本的に歓迎ムードだったそう。それは、今まで活動してきた日本人や日本の企業が、日本人の良さや技術力を広げたり、難民の支援をしてきた歴史があったからだ、と今福さん。そのことに感謝し、さらにご自身も積み重ねていきたいと考えています。

最後に、今福さんが旅を終え感じた心境の変化を教えて下さいました。
今までは、“伝える” “発信する”に重きを置いていたけれど、“つなげる”ことを大事にしていきたい。映像を通じて、人と人・国と国、一方的ではなく双方的に“つなぐ”ことを意識して仕事に取り組みたい、と力強く語って下さいました!

熱い想いを丁寧にまっすぐ伝えて下さった今福さん。視野を広げ、パワーアップしていく今福さんをますます応援したいですね!今後のご活躍も楽しみです!

【今福 彩夏】
株式会社ai move 代表
1993年生まれ。福岡県北九州市出身。高専で化学を勉強したのち、大阪のガス会社に入社。働き方に違和感を感じ、2年目で退職を決意。退職希望日から1ヶ月を切ったタイミングで上司に「辞めます」と伝える。
準備や知識ゼロ、知り合いも居ない関⻄の地で、幼い頃に夢見た「プロのカメラマン」として生きていくことに挑戦。
2016年8月に映像制作事業とメインに ai move(アイムーヴ)を開業。2021年1月に法人化。
退職金で購入した機材と共に少しずつ道を開き、現在では国内だけでなく、海外でも28ヵ国で撮影を実施。「映像」を通して多くの人の「伝えたい想い」を届けるために活動中。
一人でも多くの人が自分らしく生きれる世の中にすべく、自ら様々な挑戦を続けている。

■受賞歴■
2020年12月 佐田岬ワンダービューコンペティション2020「準グランプリ」
2021年2月 大阪市北区 見つけてキタ!北区魅力動画コンテスト2020「最優秀賞」「一般投票賞」
2021年10月 香美町動画コンテスト「最優秀賞」

■展示会■
2021年3月 With SMILE -子どもたちに笑顔と感動を-映像・写真展示(会場:ONthe UMEDA)
2021年8月 HANABI展
写真展示(会場:なんばOIOI)

■登壇など■
大阪芸術大学短期大学部のプレゼミにて学生向けの講演
大阪府立四條畷高校の課外活動にて動画制作のサポート、登壇
中津ハイパー縁側(大阪)にてイベント登壇
その他ラジオ出演など
HP
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