10月26日のハイパー縁側は、久米佑輔さんをゲストにお迎えしました!
テーマは「おもしろいを香川に」

香川県出身の久米さん。広島や名古屋に住んだ後、今は大学生で香川に住んでいます。香川大学の農学部で機能性食品を専攻した後、まちづくりに興味を持ち大学院に進学しました。

そのきっかけとして、香川大学自体が地方創生に力を入れており、久米さんは部活にも入りながら地域活性のサークル活動もしており、小豆島で地域活性化のお手伝いなどをしていたそう。

しかしコロナ禍になって活動ができなくなり、研究室に先輩とこもり、微生物の実験をして始発で帰る生活をしていました。その中で、先輩が香川県の西から東まで色んな人と地域活性の活動をしている話を聞き、自分もやりたいと火をつけてもらったそうです。そして久米さんは、地元の学生が地元を盛り上げる活動をしようと学生団体koi-koiを立ち上げました。

koi-koiとは、花札の「こいこい」。麻雀でいうと役が揃った状態で、より高い点数を狙いたいときに出す言葉。今で満足するのではなく、より高いところを目指していきましょうという意味を込めています。また、やるなら地方紙でも全国紙でもなく、海外のメディアに載るようなビッグな活動がしたいと考え、海外の人にkoi-koiとはチャレンジだよと言いたいとこの名前をつけたそうです。

この団体には、地域で自分のやりたいことがあり、可能性を秘めていながらもきっかけがない学生たちが集まり、地域の人たちの困りごとを聞いて、自分たちが花を咲かせていく、というコンセプトでやっているそうです。

“おもしろいを香川に”

スローガンは「おもしろいを香川に」。
都会では、テーマパークがあったり、商業地やビルだったりとおもしろいものは既に作られていることが多いと話します。企業がある程度面白いものをつくってくれているからこそ、そこに人が集まってきてお金が落ちていく構造があります。一方で、地方をみていると、つくられた面白さというよりは自分たちがつくっていく面白さがたくさんあるなと感じています!

団体での実際の活動としては、マルシェやカフェ、古民家のリノベーションなどがあります。なるべくゼロコストで、時間はたくさん使って、お金を出してでも学生と一緒にやりたいという企業などと一緒に、学生が財布をもたなくてもいい事業を展開しています。

現在動いているのは20名ほど、累計で60名ほどの学生が関わってきました。メンバーは香川大学や善通寺市の大学の人たちも加わり、輪を広げていこうと考えています!

久米さんにとっては、目的が起業ではありません。今は香川の色んなフィールドで活動する中で、香川県に合った起業や活動はどんなものがいいのだろうかと模索中です。もし起業するなら株式会社・合同会社よりも一般社団法人など、地域貢献に近い活動に興味があるそうです。

香川大学は地域に根ざしていると言う割には、学生と地域の人が一緒にプロジェクトをすることが少ないそう。なのでまずプロジェクトをたくさん作ることを目標にしています。今年では月に10個ほど、年間50個ほどのプロジェクトが常に動いているそうです!

これまで学生が地域で活動してつくった関係人口は300人ぐらいにもなっているそう。もっと増やしていきたいと考えています。
久米さん個人としては、この活動が続くように次の世代を育てていく。経営学・マネジメントを授業を受けるだけでなく実践しながら学んでいる最中です。

今注力している地域は、高松市の隣の三木町。その徳島県よりの地域に平均年齢70-80歳代、人口50人ほどの限界集落があるそう。
そこでとれた米や野菜は、平地より厳しい環境下で育つので米の糖度が高く、野菜も農薬いらずで強い作物が育ちます。そんな地域でのカフェづくりや、企業が来て廃校を活用してアグリビジネスを展開しています。そこに観光、エンターテイメントなどを絡めながらより活性化していきたいと、企業と一緒に進めようとしています!若い人のまちづくりをようやくやれそうな段階に来ているとワクワクしています!

地域の人達はものすごく学生に優しく、今まで学生と一緒に動くことをほとんどしてこなかったこともあり、たくさん経験させてくれるいい環境だなと感じています。

久米さんは自分自身を一言でいうと、究極なおせっかいやきだそう。人に頼まれていないのに、周りの個人の魅力を感じて、人をつなぐことを率先してやるのだそう。その人本人が見えていない世界や人をつなぐことを頼まれていなくてもやる。それが好きなのだそうです。

最後に、学生のうちにやっておきたいこととして、47都道府県のやる気のある学生や同世代と一緒に四国で遊びたい!そして四国のよさを発信したいとお話されました!
香川をよりおもしろくするため活動を続けていく、久米さんの活躍が今後も楽しみです!

【久米 佑輔(クメ ユウスケ)】
学生団体koi-koi 代表
1999年生まれの22歳。
2022年 香川大学農学部 修了。
同年 香川大学大学院 地域マネジメント研究科(MBA)に入学。
出身は愛知県、育ちは香川県と広島県。
学部時代はヨット部 / 小豆島棚田の会ボランティアサークル / 軽音サークルに所属。
コロナ禍でサークル活動の規制を受けた学生を集め、地域貢献を行う学生団体koi-koiを立ち上げた。
メンバーの自己実現と地域の課題解決をマッチさせ、「おもしろいを香川に」をスローガンに大学生総勢60名で活動中。
農村カフェいこい の運営やホームページ・動画制作、企画から組織デザイン、地域おこし協力隊とのコラボ企画で町の魅力発信などを行っている。
今後の活動は、都会の学生が行う社会活動を地方とも連携できるようにすることが目標。