5月13日のハイパー縁側は松田慎也さんをゲストにお迎えし、革靴を磨きながらのトークセッションが繰り広げられました!
テーマは「“履く”だけの革靴なんてもったいない」

大阪市北区ご出身の松田さんは、サラリーマン時代に出会った1足の革靴をきっかけに靴磨きの魅力に取り憑かれ、2021年2月、大阪福島に区内初の靴磨き専門店「SHOESLab. TORCH(シューズラボトーチ)」を開業しました。

松田さんの肩書は、靴磨き職人=シューシャイナー。バーのようなカウンター越しに目の前で靴を磨き上げるスタイルが人気を博しており、フランスの世界的シューケアブランド“サフィール”公認のシューケアトレーナー(日本では12名)としても、革靴の魅力を発信しています。

シューシャイナーの道へと進むきっかけは、30歳の時に自分へのご褒美として買った“良い革靴”でした。その革靴は今まで履いていた靴とは比べ物にならない程の輝きと履き心地で、長く履き続けられるように大切にしたいと考えるようになりました。

そして、YouTubeなどを参考に独学で靴磨きを一から学び始め、本日もお召しのスタイルで革靴をととのえる、新しい靴磨きの世界を確立しています。SHOESLab.TORCHは、完全にこの世界の虜となった松田さんが「こんな面白い世界をみんなに知って欲しい」と思い、開業しました。

靴磨きの一般的な工程としては、汚れ落としをして、靴クリームで栄養補給をし、ワックスで仕上げます。靴磨きはお肌のスキンケアと同じで、人と同じように丁寧に向き合うことが大事、と松田さんは話します。
人間も洗顔で汚れを落とし、化粧水で水分補給をして、乳液で栄養補給をするように、靴のお手入れもお肌と同じくものすごく繊細、と語ります。

今回は仕上げ工程のハイシャインも実演頂きました。ワックスを塗り重ねて層をつくり、毛穴をうめていくイメージだそう。鏡面磨きをすることによって見た目が美しくなるのと、防傷や汚れが付かないようにコーティングをする効果もあります。

この工程が難しく、奥が深い。ハイシャインまでは良い道具を使えば素人でも出来るようになりますが、ハイシャインはプロの経験や技術が必要な難しい工程になるので、シューシャイナーにとっても一番の見せ所です。

“本気で取り組む”

話題は、松田さんの起業のタイミングについて。松田さんはサラリーマン時代のある時、「自分の人生を振り返った時に、自分がやりたいことを本気で取り組んだことはなかったな。」と振り返ります。そして、「一度、自分が好きなことを本気で取り組みたい!」と決意します。

そこからあとは、タイミングと勢いでした。「ここでやらなければ一生やらないだろうな。」と思い、様々なタイミングも重なり、起業を決断しました。起業に対しては、奥様も背中を押して応援してくれました。家族のサポート・後押しがなければ起業していなかった、と松田さんは語ります。

開業して初めて来客されたお客様は、なんと女性の靴職人の方でした。不安と緊張が入り混じる中、その方が御自分で作られた靴を磨く事になり、とても手が震えたそうです。しかし、靴職人の方が作られた靴を磨き上げる経験を一番初めにする事ができ、良い意味で怖いもの無しになりました。

松田さんは、靴磨きの仕事をする中で、綺麗になった靴をみて喜んでいるお客様の顔を見ることが出来るのがうれしい、と話します。汚れている靴こそ持ってきて頂いた方が、やりがいが出て、より綺麗にしたくなるので燃えるのだとか。

もともと、人とコミュニケーションをとるのは苦手でしたが、なぜか靴を磨きながらだと会話できる、と松田さん。やりたい事に本気で向き合い、続けられているのはご家族の応援・サポートがあるからと伝えます。

奥様は、「初めはびっくりしたが、本気でやりたいと言われたのが初めての事で、応援するしかないなと思って。」と、松田さんの夢を応援しています。またお母様の、心配されながらも松田さんを見守っている姿がとても印象的でした。

素敵な笑顔と凛とした姿勢で一足、一足、熱意と愛情を込めて靴と真剣に向き合い、お客様の笑顔を作る紳士な松田さん。これから、多くの方に愛されるお店になっていくのを楽しみにしております!

【松田 慎也】
靴磨き専門店 SHOESLab. TORCH オーナー
1988年生まれ、大阪市北区出身。
サラリーマン時代に出会った1足の革靴をきっかけに靴磨きの魅力に取り憑かれ、大阪福島に区内初の靴磨き専門店SHOESLab. TORCHを開業。
バーのようなカウンター越しに目の前で靴を磨き上げるスタイルが人気を博している。
現在はフランスの世界的シューケアブランド“サフィール”公認のシューケアトレーナーとして同社製品と靴磨きの素晴らしさを伝えるため活動中。
靴磨き専門店 SHOESLab.TORCH
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