4月22日のハイパー縁側@中津は、上野 幹夫さんをゲストにお迎えしました!
テーマは、「“DIPLOMA CIRCUIT”を通じた中津への恩返し」

上野さんは、大阪メトロ中津駅が最寄りの『専門学校ESPエンタテインメント大阪』で、教壇に立たれて11年目です。『ESP』は、音楽の専門学校で音楽アーティスト科・声優芸能科・音楽芸能スタッフ科と3つの科に分かれています。上野さんは音楽芸能スタッフ科に所属し、音響や照明など、イベントの裏方として活躍する人材の育成をしています。また、学生が主催するイベントのサポートもされています。

今回、ハイパー縁側に登壇するきっかけは、高架下スペースで、山田まり子さんがお手伝いされていたイベントでした。上野さんも学生とそのイベントのお手伝いをしていて、繋がったそうです。

「イベントは、自然発生的にはできないですよね」と話す上野さん。誰かが声をあげ、準備して、成り立つものだと言います。大きな会場のイベントだけでなく、まちのイベントに学生がもっと参加できたら、学生にとっても貴重な経験になるのでは、と考えています。これから、上野さん自身もまちに溶け込み、積極的にまちと繋がっていきたいと話します。

毎年、音楽芸能スタッフ科の学生が『DIPLOMA CIRCUIT』という音楽イベントを開催しています。「DIPLOMA」は、「卒業証書」を意味し、コンサート系スタッフの卒業制作として、2月に行われます。中津のまち一体をコンサート会場とし、ひとつのチケットで福祉会館や喫茶店などの多会場を廻ることができるイベントです。

今年で10年目となる『DIPLOMA CIRCUIT』。同じ人間が10年続けるわけではなく、毎年その年の2年生が「去年より、もっとすごいことするんだ!」と挑みます。そうなると、毎年違う新しさのあるイベントが出来上がります。年々ハードルが上がる中で10年間やり続けるというのは、「自分の生徒ながらすごいです」と上野さんは感心しています。

中津のまちを会場にし、複数のステージを自由に廻るという形は、上野さんが提案しましたが、テーマにある“中津への恩返し”というのは、学生が自ら考えたそう。毎年、『DIPLOMA CIRCUIT』の内容やテーマは変わりますが、“中津への恩返し”という主軸になっているものは、卒業生から脈々と受け継がれ続けています。

2年間通い、お世話になった中津のまちに人を集め、中津のお店でご飯を食べてもらったり、楽しんでもらい、1日ガツンと盛り上げて卒業していきたい、という学生の想いがこもっています。『DIPLOMA CIRCUIT』の特徴は、ひとつの会場で行われないこと。その為、学生は中津のまちに繰り出し、まちを歩き廻って会場を探したり、どの道をお客さんが通ったら楽しいか?などを考えながら、組み立てていきます。座学の授業では学べないことを、中津のまちで学ぶことができている、と上野さんは話します。

最初の5~6年目までは、上野さんも授業で指導しながら進めていましたが、途中からは、“君たちのイベントだよ”ということを伝え、学生主体で進めています。もし、先に行き止まりが見えていても、上野さんは敢えて解決策を教えません。自分たちで行き止まりに直面し、自分たちで引き返してこれる力が必要だ、と考えます。

また、予算も無限にあるわけではないので、アイデアで勝負するなり、協力者を募るなり、どう収支を合わせるかは学生に委ねています。来場者の人数や会場の数など、「去年を超えたい!」と熱くなる学生たち。しかし、日程や気候なども起因してくるので、数字に囚われすぎないように緩和するのが、先生たちの役割と話します。

“街の風物詩に”

何よりも、“全力で取り組めたかどうか”ということを大切にしてほしい、と学生に伝えている上野さん。もちろん、失敗もたくさんありますが「学生のうちの失敗は、失敗とカウントしない」と、上野さん。その時期の失敗は“過程”であり、そこから生まれるものしかないと語ります。

上野さんや学生にとって、とても大切で印象深いイベントである『DIPLOMA CIRCUIT』。しかし、10年間続けているわりに中津の人々に広く認知されていないと、上野さんは感じています。

2月になると、中津の皆さんに「そろそろ『DIPLOMA CIRCUIT』の時期やな」と思ってもらえるような、“このまちの風物詩になりたい“と上野さんは願っています。若者が一生懸命している姿を、応援したくない人はいない。まちの認知を上げ、応援してくれる方を増やすのは、自分たちの仕事だと考えます。

主催者側と会場側で繋がりはあるものの、それ以上はなかなか広がりませんでしたが、今回、ハイパー縁側で発信できる機会がもてたのは、大きな一歩と上野さんは言います。
『DIPLOMA CIRCUIT』が本格的に始動するのは9月だそう。その時期に、今度は学生が主体として発信しに来て下さることに。

最後に、会場の方に感想をきくと、『中津サウンドエキスポ』を主催している坂本さんからは、「中津でロックフェスを一緒に開催したいと語って下さり、一同、夢が膨らみました!」と。

山田さんは、「地域とどう繋がるかが難しいと感じていますが、今の中津のメンバーや雰囲気があれば、繋がっていける気がする。」とポジティブな意見を頂きました。

学生にしかできない『DIPLOMA CIRCUIT』。その学生の想いを受け止めてくれる中津のまち。
いい関係を紡ぎながら、中津の地域の人たちが学生に対して、まちを盛り上げてくれて「ありがとう!」と言ってくれるような存在に成長していくことが待ち遠しいです!

【上野 幹夫】
ESP学園 音楽専門学校 ESPエンタテインメント大阪 音楽芸能スタッフ科
大阪中津に校舎を構える、専門学校ESPエンタテインメント大阪にて、音楽芸能スタッフ科を担当し、裏方スタッフの育成に励んでいる。
エンタメ業界は、前職はライブハウスの店長から始まる。
ESP大阪校が掲げる「超現場主義」の最前線にいつもいます。
学生パワーと地域のコミュニティを結び付け、中津の町への恩返しをテーマに行う音楽芸能スタッフ科卒業制作「DIPLOMA CIRCUIT」は、第1回目より担当している。
ESP学園 音楽専門学校 ESPエンタテインメント
ESP DIPLOMA CIRCUIT
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