2021年10月21日のゲストは、非日常料理研究家の内藤あづ紗さん。非日常を楽しむカレー『AZU CURRY』を開発し、2018年に店舗もオープンされました。
“まず やってみる”をモットーに精力的に活動領域を広げるあづ紗さん。第一歩を踏み出す勇気の源泉はどこにあるのでしょうか。さっそくお話をうかがいます。

 内藤さんは北新地で美容と健康をテーマにしたスパイスカレーの料理店『AZU CURRY』を経営されています。もともとはフランス料理を専門にしていましたが、ご自身で体調を崩された事をきっかけに、健康にまつわる活動を模索し始めました。ハーブティー、野菜ソムリエ、アーユルヴェーダなどさまざまなジャンルを試していくなかで、縁あってスパイスカレーの道に入っていく事に。

アーユルヴェーダは日本では聞き慣れない言葉ですが、インドの伝承医学のことを指します。
具体的には、ヨガや断食、食事などを通して生活から体を整える医学、それがアーユルヴェーダだといいます。
実際、インドには病気やケガの治療を行う日本にもある病院とは別に、予防にあたるアーユルヴェーダを専門で行うための施設があります。

内藤さんは体調を崩した経験からタイ古式マッサージなど身体を整える様々な施術を試したところ、アーユルヴェーダが最もしっくりきたのだといいます。
そして、健康について学びを深める中で、重要なのは結局のところ食事なのだと再認識しました。

そんな中、不思議な縁から薬膳カレーを作って欲しいという依頼があり、健康で元気になれるスパイスカレーをつくりたいという想いで引き受けられたそうです。
こうして、内藤さんはスパイスカレーとの出会いを通して料理の世界に戻ってきました。

内藤さんがカレーを作るようになったのは7~8年前の事です。
インドのカレーと日本のカレーは食文化からして大きく違う部分があり、日本のスパイスカレーは「うまみ」など日本にあわせたアレンジが行われています。

近年、スパイスカレーが流行り出しているのも、お店ごとに特徴が出るという要素も大きく、それぞれのお店でコーヒーを入れたりチョコを入れたりといろいろなアレンジがなされています。
内藤さんのお店では、体にいいものをモットーに、その効果が実感できるもの、辛くないけど温まる料理を意識しています。
効果が体感できると健康な食生活が長続きすることにもなり、また来てもらえるのだと内藤さんはいいます。

 

“人の縁の力”

現在、さまざまな方面で活躍される内藤あづ紗さん。その原動力となっているのは「まず やってみる」という姿勢と不思議な「人の縁の力」だといいます。

現在、内藤さんはAZU CURRY以外にも、レトルトカレーの監修、スパイスのイベント、ライターなど幅広く活動を展開されています。
その多くは人との繋がりから広がっていったもので、予定が空いていれば積極的にいろんな現場に行くように心がけています。

例えば、内藤さんが淡路島でカレーの材料となる玉ねぎの農地見学をしていたときのこと。
一緒にいた方や周囲の方との繋がりの中で、いつのまにか玉ねぎの詩ができて、曲ができて、気が付けば踊りの振付ができていたそうです。

そして1年後には、玉ねぎの収穫時にその歌が流れていたのだとか。内藤さんが行っているマリオットでの料理教室も友人のつてで参加した日本酒イベントがきっかけでした。
このように、まず一歩目を踏み出すことで思いもよらないご縁が広がっているそうです。
これは内藤さん自身のポリシーとして、普段お世話になっている方や知り合いに声をかけられたら、とにかく現地へ行くようにしています。

内藤さんが決めているのは、「やりたいことは必ずやる」ということ。そのためには、その場で日程を決めることがとても重要なのだといいます。

内藤さん曰く、「またやりましょう」という反応はあまりやる気がないのかな、という印象を感じるそう。社会人になって忙しくなると、その時々で決めていかなければ、「まずやってみる」はできません。
「まずやってみる」をしているといつの間にか忙しくはなりますが、不思議と期限に追われたり切羽詰まったりすることは無くなるのだそうです。

「まずやってみる」。その第一歩として、AZU CURRYで健康のスパイスカレーをはじめてみてはいかがでしょうか。

【内藤 あづ紗】
非日常料理研究家
元々フランス料理人としてフランス・大阪・神戸で腕を振るったのち、サービス業などを経験し、2012年に独立。
レトルトカレーで2017年にアジアゴールデンアワード受賞。
2018年7月に「AZU CURRY」を北新地にオープン。
美と健康をコンセプトに、スパイスカレーを作り自分でイベントなども企画しています。
「AZU CURRY Lab」としては、オリジナルレトルトカレーの監修やアドバイザーを20種類しています。
Facebook『AZU CURRY』
Instagram『AZU CURRY』