9月8日のハイパー縁側では、島根県 浄土真宗本願寺派・西光寺の僧侶を務めている唐溪さんをゲストにお迎えしました!
トークテーマは「私らしく、生きる」。
島根と神戸の2拠点暮らしを実践し、自然をこよなく愛する唐溪さんと一緒に、自分らしい“生き方”についてお話をしました。

唐溪さんは、島根県の美郷町という町で生まれ育ちました。
今は兵庫県神戸市に住んでおり、2拠点をあっちにいったりこっちにいったりしながら暮らしています。

肩書は、僧侶。浄土真宗本願寺派に所属をされています。
それ以外にも、TERA Energy株式会社という電力会社に所属をしていたり、生き博というトークライブイベントの島根の代表をしていたり・・。
何足ものわらじを履きつつ、活動をしています。

僧侶の暮らしというと、お葬式に行ったりお経をあげたりという印象が強いですが、唐溪さんの一日はそのイメージとは全くかけ離れています。
お葬式でのお勤めや月命日でおうちの方にお参りに行く事はあるそうですが、その他は会社勤めのようにリモートワークをされているそうです!

今はコロナ禍ということも相まって、なかなか島根には帰りづらいのですが、地元の人たちからは「いろいろやってるけど何やってるの~?」と孫を見るような温かい目で見守られています。
小さいころから、お寺の檀家さんのおじいちゃんおばあちゃんが沢山いたので、お宅に遊びに行ったり葡萄を一緒にとったりと、一人っ子の唐溪さんを随分と可愛がってくれたそうです。

さて次に、唐溪さんが所属しているTERA Energyについてお伺いしました。
この会社は4人のお坊さんが3年ほど前に起業をした電力会社です。

電力会社が始まったきっかけとしては、海外で廃線や廃止になったバスを復活させるために、地域の人たちが電力会社を立ち上げ、その収益でバスを無料で走らせるという事例を知ったことでした。

これを日本でもやってみたい!という想いと、「電気というものを通して社会がゆるく温かくつながっていったらいいな」という想いのもと起業を決意されたそうです。

電力販売の民営化に伴い現在、電力を販売している会社は700社もあります。
その中からどんな電力会社を選ぶべきか、判断軸に迷う方もたくさんいらっしゃると思います。

TERA Energyの特徴としては、「寄付付き電気」と「再エネを使う電気」という2つです。
買った電力の支払いのうち、2.5%が国際協力や動物愛護、自然環境の保護など様々なジャンルで活動されている団体に寄付ができる仕組みになっていること、太陽光や風力を使って作ったエネルギーを使用していること、

この2つに共感してくださる方々をターゲットに社会課題解決型のビジネスとして取り組んでいるのです!

生き博とのご縁は、生き博の前身である「生き方見本市」にてお坊さんがゲストの回があり、司会者として登壇したのがきっかけでした。

その頃の唐溪さんは一般企業に勤めていた為、会社のことや自分のことを大きく語ってしまったり、ハッタリみたいなことも言わないといけなく・・後ろめたさを感じることが多々ありました。
しかし、ふと関わりを持った生き博では、自分を大きく見せずに等身大な自分で語れる、と感じたそうです。

それからというもの、運営で携わり今では島根県の代表を務めています。
生き博は著名なゲストに出てもらう事もあるけれど、一方で「身近な隣の人の話を聞いてみる」という事をとても大事にしています。
自分がどんな事に悩んでいるのか、や相手がどんな事に悩んでいるのか等、想像力を働かせながら一緒に考えていくプロセスがいいのだと思います。

“ただそこにある、お寺”

街について語るとき、必ずキーワードとなる“居場所”。街にとって重要な居場所、公共性のある居場所、そして心の居場所が“お寺”だと唐溪さんは考えています。

コワーキングスペースやカフェ、シェアハウスなど物理的に人が集まり、居場所と言える場は増えてきました。
しかし、心の居場所がどこにあるか?と問いかけると、ハテナが出てきます。

お寺も、その中にいる僧侶やスタッフのことを知らなければ、行くハードルは依然として高いままかもしれませんが、「ただある」という事の安心感がお寺には絶対あるような気がしていると考えています。

ご自身の実家でもある西光寺も今後、「ただある」ことに価値を見いだしてもらい、地域の人の拠り所になるお寺になっていったらいい、と熱く語ります。

そして話題は「“生き方”とはなにか?」「人は教えを信じるべきかどうか?」というディープなものへ。
唐溪さんは教えを信じるかいなかは、出会いによるものだと考えています。
「この人の生き方、かっこいいな」と思った時に、もしかしたらその人の背景には宗教や何かの“教え”のようなものがあったりする。
それは、人との出会いでもあるし、宗教との出会いでもあると思っています。

「宗教やこの教えが素敵だ!」というよりは、その人を形成するバックボーンに例えば宗教があって、それと出会う事で「宗教ってどんなものだろう?」と考え始める。
それが素敵な事なのではないかと考えています。

「何かを信じる」という意味で捉えると、「憧れる人」というのも宗教や教えと同じ意味をもたらすのではないでしょうか。
「この人の、こういう価値観好きやわ」となった時に、「じゃあ自分だったらどう動くか」と考え始める。

誰かの教えを紡いでいる感じが「ひとりで生きてないな」と感じることに繋がる。
宗教の強みはそこである気がする、と最後にお話しして下さいました。

【唐溪悦子】
浄土真宗本願寺派 西光寺 僧侶 / 生き博しまね代表 / 株式会社TERA Energy
1992年生まれ。島根県美郷町出身、兵庫県神戸市在住の2拠点暮らし。
お寺のひとり娘として生まれ、高校時代に僧籍を取得(お坊さんになること)するも僧侶としての生き方に悩み、大学卒業後は会社員として就職。
大学では「人と自然とがともに生きていくために」をキーワードに環境学、動物行動学を学ぶ。
イベントの企画・運営が生業。人・モノ・コトのなこうどになるのが夢。
生き博
TERA Energy株式会社