2021年1月22日のハイパー縁側@東本願寺、第一回目は、丹治潔さんをゲストにお迎えしました!
テーマは「商店街として、住民としての視点から見た東本願寺と地元地域」

丹治さんは、丹治蓮生堂の3代目店主としてお寺で使われる和ろうそくを作りながら、七条商店街の振興組合理事長も務めておられます。和ろうそくも振興組合の活動も、19歳から関わり始めて経歴40年のベテランです。

商店街と聞くとアーケードがあるイメージですが、七条商店街はそれがなく、広範囲にお店が点在しています。丹治さんが7年前に理事長になってから京都駅や梅小路などの方までも範囲を広げて、人の流れの環をつくっていく方向にしてきたそうです。

昔の写真を見せていただきながら、京都駅前地域や東本願寺前の思い出を話してくださいました。丹治さんは小さいときは東本願寺でよく遊んでいたそう。キャッチボールをしたりザリガニ釣りをしたりして、時には守衛さんに怒られた思い出も。ですが家の人には”お東さん”で遊んでくる、と言うと安心してもらえる場所でした。

また年末の防火パレードやお掃除会など、何かイベントを開催する時には東本願寺前の噴水横が集合・解散場所になっていたそう。

商店街は3度死んだというぐらい変わってきたそうですが、東本願寺前はずっと変わっていません。そんな変わらない風景がある街はありがたいなと感じています。

今回の市民緑地計画にあたり、東本願寺前という動かないものがあることは大きいことだと感じています。日陰が多い京都駅前の中で、陽の当たるいい場所を、地域の人だけでなく多くの人に楽しんでもらえる場所にしたいと考えています。

東本願寺前の大きなイチョウの木ではツリークライミングも開催してきました。子どもたちがたくさん参加し、とてもいい雰囲気になっています。大好評でいいイベントになっているので緑地ができた後も続けていきたいと考えています。

“空気感を伝えられる場所”

東本願寺の本堂の荘厳な空気感が場をつくっているように、市民緑地でも雰囲気をつくることが大事だと感じています。市民緑地をお弁当を広げて食べられる場所にしていきたいという中で、規則をつくるというよりも、東本願寺の空気感を伝えられる場所にできればごみも持って帰っていただけるのではと考えます。

またこの緑地は単に工事して完成、ではなく次の世代へ東本願寺とともに何かレガシーを残したいと話します。単なるイベントの開催にとどまらず、みんなと力を合わせて何かつくっていくものが100年200年先に残るように、人が寄ってきてくれるようなまちの雰囲気作りが必要だと感じています。

最後に、七条商店街振興組合理事長として、また地域住人の立場として丹治さんが市民緑地でやってみたい事は、七条通りにある6つの商店街が力を合わせて支援する、地域の学生たちによる吹奏楽パレードリレーの開催だとお話されました。リレーの最後は市民緑地に集まり学生みんなで演奏する。子供達の夢を叶え、発信する。そういった新しい文化を作りたいそうです。

ハイパー縁側@東本願寺、第一回目は丹治さんが今後の市民緑地への希望と期待にあふれるお話で火を灯してくださいました。東本願寺前のこれからが楽しみですね!

【丹治 潔】
丹治蓮生堂 3代目店主
1961年 京都府京都市出身
1980年より七条商店街振興組合、青年部として商店街事業に関わる。
青年部部長を歴任し、2014年から理事長を務める。
理事長就任後は東本願寺、下京区、京都駅ビル等のサマーフェスタに参加。
商店街の事業を今までとは少し変更し、会員の皆様に役立つハード事業をベースに
地域、事業所、歴史的観光施設と連携し、より関わりの深い事業への参画を行って
きた。
また、地域との関りも40年を超え、楽しい団体を目指し、今だ活動中。