2020年10月15日のハイパー縁側は、鷹羽 萌子(たかば もえこ)さんをゲストにお迎えしました。
テーマは「いくつになっても魅力なフランス人の生き方」

鷹羽さんはクラリネット奏者をする傍ら、在日フランス商工会議所に勤めておりフランスと日本を繋ぐお仕事をされています。

小さいころから音楽に携わり、大阪音楽大学では数々のコンクールで賞を受賞されました。そして、大学を卒業してからは音楽学校の留学のため、単身フランスパリへ。

フランスに住んでからは、毎日がカルチャーショックの連続だったと鷹羽さんは仰います。

華の都パリに憧れて行った人が、その異文化にカルチャーシックを受け「パリシンドローム」という病名がつくほど、そのギャップは激しく、特に日本人の女性がなりやすい病気だそうです。

日本と違って、個人主義のフランス人にとっては「人は人。自分は自分。」という考えがあたりまえで、それがとても冷たく感じることもありましたが、実際に住んでみてフランスの文化やフランス人の生き方、考え方がとても好きになりました。

“人間がアンティークになる”

フランスでは、アンティークなものが良いとされていて、人間も年齢を重ねるほど魅力的で人としての価値が上がります。フランス人の女性は老いを楽しむことで人生を楽しんでいるところが素敵だなと感じました。

そして、贅沢を高価なものでそろえるのではなく、贅沢を自分たちで作りだしてそれが幸せになる。人とのつながりや空間=価値が贅沢につながるという考えをもっています。 無駄なものは買わず、シンプルに必要なものだけを買って生きていくという生活スタイルもかっこいいと思われたそうです。

これから日本も国際的になっていく中で、フランス人のような生き方や考え方があることを知ってもらうためにもフランスと日本を繋ぐ架け橋になっていきたいとお話しされました。

クラリネットの生演奏が始まり、時折吹く風に秋の訪れを感じながら、クラリネットの温かい音色がとても優雅で美しく、パリの街を思い出させるような素敵な空間になりました。

【鷹羽 萌子(たかば もえこ)】
在日フランス商工会議所
大阪府出身。夕陽丘高等学校音楽科卒業。大阪音楽大学卒業。
第12回KOBE国際学生音楽コンクールにて最優秀賞並びに兵庫県知事賞受賞。
第9回日本ジュニア管打楽器コンクール クラリネット部門第2位。
第23回目欧日音楽講座にてミシェル・アリニョンより奨励賞受賞。
大阪音楽大学在学中、小田野宏之指揮、ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団とウェーバーの協奏曲第1番を共演。
2012年渡仏。フランス・オーベルヴィリエ・ラ・クルヌーヴ地方音楽院にて、審査員満場一致の一等賞で卒業。パリ12区ポール・デュカス音楽院修了。
4年間在仏した後帰国。帰国後も、オペラや吹奏楽、ソロやアンサンブルなど、関西を中心に音楽活動をしていたが、フランス留学中に感じたフランスの魅力を日本へもっと伝えたいと思い始め、在日フランス商工会議所で働き始める。