2025年10月21日のハイパー縁側@中津は福住 恵さんをゲストにお迎えしました!
テーマは 「映画祭がつなぐ、7つの〇〇。」
11月に開催される「十三下町映画祭」の元気なPR動画からスタートしたハイパー縁側。赤い法被を羽織り、「十三下町映画祭実行委員」を務める福住さんは、第七藝術劇場・シアターセブンでイベントプロデューサーとして働いています。
福住さんは、神戸ご出身。大阪芸術大学で、プロデューサーやキュレーターを育成する芸術計画学科で学びました。芸術大学を目指したのは2つ理由がある、と言います。1つ目は、大好きな中島らもさんの出身校だった事。2つ目は、高校生の時に「放送や演芸に携わりたい」という気持ちが芽生えたから。というのも、福住さんは高校の3年間、常にラジオを聴いていて、ネタを書いてはハガキを送るほど熱中していたそう。お笑い好きの福住さんは、お笑いの台本に興味があったので、在学中に台本の書き方も勉強しました。
しかし、卒業後に就職したのは、演芸とは全く関係のない一般企業。自分が書いた台本に自信がなく、物にならないと感じていた福住さん。一度、ちゃんと社会に出ようと考えました。会社勤めを9年間した後、シアターセブンの関係者から「人が足りないから来て」と、声がかかります。
シアターセブンには、芸人さんのライブで訪れた事があったので、「あ、あそこか」と、軽いノリで手伝いを始めたと言います。当初は、長く関わるつもりはなかったのですが「いつの間にか居座っちゃって、13年経ちます」と、笑います。
十三駅から歩いて数分のビルの6階に第七藝術劇場(通称:ナナゲイ)、5階にシアターセブンはあります。ナナゲイではドキュメンタリーやアート系の作品、シアターセブンでは梅田やナナゲイで好評だった作品や、インディーズの作品を多く上映しています。『侍タイムストリッパー』で有名な安田監督の最初の作品は、シアターセブンで上映されたのだとか。
ここで働く福住さんの1日は、掃除などの開館準備から始まります。その後、お客様を迎え、チケット販売やメールチェックなどの事務仕事をします。集客のために、SNSでのPRはもちろんのこと、上映スケジュールを配布したり、近所のカフェで「今月のオススメ作品」を紹介するイベントを開催。集客を促す工夫を凝らすのも、大事な仕事です。
「どうすれば、上映する作品に目を向けてもらえるのか」を考えた時、他の映画館やミニシアターとの戦いではなく、お客様の「ライフスタイル」や「時間」との戦いだ、と福住さんは捉えています。お客様の「ライフスタイル」を想像しながら、作品や時間帯を選出するようにしてる、と言います。
例えば、シニア向けの作品を夜に上映しても、その世代の方々の生活に合わない。ただ、ハマる時もあればハマらない時もあり、絶対方程式はありません。だからこそ大変だけれど、やりがいを感じる事ができます。「何でこの時間帯のこの作品にこんな人がいっぱいなん?!」という時もあれば逆に、「あれ?もっと入ると思ってたのに…」という事も度々なんだそう。
そんな福住さんらが手がける「十三下町映画祭」が、11月7日〜9日の3日間行われます。社長の仲間内で「映画祭しよう!」という勢いで始まったという映画祭。初めて挑戦した去年は、未経験の仲間たちで何とか作り上げたと振り返ります。にも関わらず、3日間で500人もの方々が来館し「また来年もしてな!」と、好評でした。普段、映画館に行く機会がない方にとっても、映画館に出向き映画に触れるきっかけになっているのでは、と福住さんは感じています。
今年は、全国から160本の応募がありました。映画関係者などの審査を経て、11本に絞られた映画を上映する予定です。「十三下町映画祭」では、バラエティに富んだ様々なジャンルの作品が上映されるのが大きな特徴。また、十三のまちも楽しんでほしいと、面白いスポットを紹介する「十三お立ち寄りマップ」も用意しています。十三のまちの方は、暖かく懐が深く、何でも受け入れてくれるのが魅力。映画祭では、そんな十三をまちごと楽しめます。
さらに、岸本監督が監修する「こども映画ワークショップ」が開催されるのも、「十三下町映画祭」ならでは。子どもたちが、監督・助監督・カメラ・インタビュアーなどの役割を担い、編集や構成まで携わります。子ども向けのワークショップをするのは、小さい頃からまちの事を知って、自分のまちを好きになってほしい、という監督の願いから。
実際にワークショップを通じて、子どもたちと、まちの人たちとのつながりが密になるのを実感しています。また、映画制作の現場に触れて、カメラマンに興味をもった子もいるのだとか。子どもたちが作り上げた映画は、閉会式に上映し、子どもたちが舞台挨拶に参加します。
“まちと人を、つなぐ”
福住さんは、まちの子どもたちや商店街の人々を含め、十三のまちごと楽しめる「十三下町映画祭」を通じて、「まちと人」をつないでいる、と感じています。また、東淀川区・西淀川区・淀川区の3区が連携し、音楽・アート・映画を楽しめる「さんよど大文化祭」にも携わる福住さん。3淀エリアで行う大文化祭は、まさに「まちとまち」をつないでいます。
映画祭がなくてもできる事ではある。しかし、映画祭という1つの大きなイベントがあるからこそ、他団体とつながり出会える人がいる。顔を見て話す事を大事にし、これからもつながりを積み重ねていきたい、と考えています。「十三下町映画祭」発起人とつながりがあり、映画祭実行委員の足立さんも、爆発的に一気につながるのではなく、1つ1つのつながりを大切にする事で、強固な輪ができる、と語ります。
ナナゲイの運営・経営に携わる寺井さんは、今年度の映画祭の審査員長を務めています。他の映画祭では「質のいいよくできたもの」が上映される一方で、「十三下町映画祭」では、「色々なもの」が上映されるのが魅力。部門に分けるのではなく、“一緒くた”。ドラマの後に、突如ドキュメンタリーが始まったりするので、馴染みのない方にも届けられるかもしれない、と考えています。
福住さんも、十三が“ごった煮”のまちで、そのまちの雰囲気を表せられているラインナップになっている、と指摘します。法被を着たり、提灯を飾ったりして、お祭り感でいっぱいにし、「まちごと楽しんでほしい」「おもろいなという印象を持って帰ってほしい」と、願っています。
今年の映画祭を盛り上げて、来年も観たいという声をいただき、次回につなげたい。「ぶっちゃけ、3回はやりたいです!」と、福住さんは意気込みます。持続していく為に、色々な方に関わってもらい、応援してもらい、進めていきたい。「みんなのやりたい」を、「みんなで形にしていく」のが、今後のイベントの在り方なのではないか、と提案します。
昨今、閉館していく映画館や劇場を、目の当たりにします。色々な事情があると言え、寂しい気持ちになると言います。福住さんの長期的な目標は、ナナゲイとシアターセブンを長く運営していく事。映画は、様々な場所で、様々な人が観る事ができ、「あれ観た?」で盛り上がれる。観た人同士の共通の話題ができ、感想を共有できるのが大きな魅力。映画の魅力を知り尽くす福住さんは、映画館で映画を観るという体験を、未来につないでいきたい、と考えています。
短期的な目標としては、「おもろい事をしていきたい!」と、シンプルに言い切る福住さん。1つ1つのつながりを大切に育てる姿と、そのつながりを楽しむ福住さんの笑顔が印象的でした!まちの魅力を増幅していく福住さんの活躍に、これからも期待したいですね!
第七藝術劇場・シアターセブン イベントプロデューサー / 十三下町映画祭 実行委員
大阪芸術大学 芸術学部 芸術計画学科を卒業後、一般企業での勤務を経て、シアターセブンへ。劇場運営とイベント企画に携わっている。
また、映画文化と地域を繋ぐ活動として、十三下町映画祭の実行委員も務めている。
シアターセブン
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第七藝術劇場
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十三下町映画祭
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